原子力発電所の被災により、大変予断を許さない状況が続いており、被災地の皆さまは、家族や友人を失った悲しみや寒さ、空腹、プライバシーのない避難所での、ゴールの見えない避難生活など、極度のストレスに晒されておられます。
毎日、大量の情報がインターネットを行き交いますが、オペレーションがうまくなければ有用な情報もなかなか生かされません。政府には、各都道府県、市町村への的確な情報提供とリーダーシップを望みます。市議会を始め、各自治体でも、しっかりと連携をして、その要請に着実に応えていかなくてはならないと思います。
被災地から遠く離れた青梅の地で、義援金くらいしかすぐに協力できることが見つけられないまま時間ばかりが過ぎていきますが、3月18日から、青梅市総合体育館第2スポーツホールが避難所として開設されました。すでに利用が始まっています。
青梅市も、どんなボランティアが必要か、どんな物資が必要か、その受け入れ体制はどうなっているかなど、市民への情報提供も引き続ききめ細かく取り組んでいくよう、要請していきたいと思います。
国会では、総務省方針のままに、統一地方選を延期する特例法案が可決成立しました。しかし、東京でも、都知事選挙や自治体選挙を予定通り行うことについて、疑問や批判が出始めています。特例として指定された被災地以外で一斉に選挙がおこなわれれば、数万台ともいわれる選挙カーが走ることになり、相当量の燃料が必要となります。選挙カーの使用を控えるという選択もありますが、候補者にとっては吉と出るか凶とでるか、未知数であり、いずれにしても、青梅市などのように市域の広い自治体ではできるだけ多くの市民に政策を知っていただくためにも、車での移動は不可避なものです。
また、有権者の中には、親戚や友人知人が亡くなられたり、被災された方もおられることから、心痛や対応に追われる中で、熟慮の余裕などもつことが難しいと思われるところです。
実際に「こんな時に選挙か」という空気は、皆無ではありません。
今回の大震災を教訓にして地域の防災計画を見直していくことや、持続可能なエネルギー政策を地域から推進することなど、議会としての役割も益々重要な局面を迎えます。
また、市も避難所運営や義援金のよびかけ、計画停電への対応や広報などに追われており、今後の避難者受け入れによっては投開票所の確保なども厳しい対応を迫られます。
政府与党には、情勢を見極めて的確な判断を求めるものです。