50名を超える参加者があり、「貧困」問題への関心の高さが伺えました。
ワーキングプアと言われる「働く貧困層」、そして「ネットカフェ難民」などの言葉で、「貧困」がこの日本にも存在することを告発した湯浅さん。教育課程・企業福祉・家庭福祉・公的福祉・自分自身…これらからはじき出される「五重の排除」が貧困の背景にあり、また、家族や友人などの人間関係や預貯金といった、「溜め」のない人々の広がりと貧困が無関係ではないことを指摘されています。
「我々は働くことに困っている。しかし労働力を安く売ることはしない」とするフランスの労働者の連帯の強さに対し、どんな低賃金でも働く人を増やし(NOと言えない労働者)、それによって労働市場の賃金の崩壊が引き起こり、貧困が拡大している日本。その日をしのぐための現金もおぼつかない人々にとって、生き延びるためには、どんな条件でも仕事にありつくしかなく、どんな低賃金でも働くしかない貧困を放置すれば、労働市場の賃金体系が崩壊していく—高い給料の中核的正規(社員)は、低賃金でも黙って働く日雇い派遣労働者を引き合いに出され、「いい給料もらってるんだ、もっと働け」と超長時間労働を強いられる—。
「過労死か貧困か」—それが、日本の労働市場の現実だが、個人に問題があるから貧困に陥ると見るのは間違っている—貧困を生み出している今の社会のありよう(形)を見ることが大事—
湯浅さんの言葉から、改めて政治が果たす役割の重大さを考えさせられました。
また、もやいを支援してきた企業の倒産により、その運営体制が危ぶまれていたところでもあり、会場でカンパを募ったところ、27,000円余をもやいに寄付することができました。ご来場いただいた大勢の皆さまに、この場を借りてご報告方々御礼申し上げます。確かに、湯浅さんにカンパの全額をお渡し致しました。
寄付とりまとめの代表団体として、今後、青梅・生活者ネットワークに、もやいからニュースレターが届くとのことです。